
Interview
事業会社から
デザインコンサルティングファームへ転職。
若きデザイナーが描いたキャリア
Matsubara Daiki
株式会社モンスターラボ デザイングループ
デザイナー
「幅広いスキルを身に付けて、自分一人でゼロからプロダクトを作れるようになりたい」――そんな思いを持ってモンスターラボに入社したMatsubaraさん。前職の事業会社での就業経験を経て、次なる選択肢にデザインファームを考えたそう。
そんなMatsubaraさんの詳しい転職理由や、業務の中で感じるモンスターラボの魅力について教えてもらいました。
元々は、さまざまなサービスに関わるために
新卒で事業会社に入社。
- 最初に、Matsubaraさんのご経歴について簡単に教えてください。
自分は工学部出身で、2017年に新卒でサイト運営をしている企業に入社しました。もともとエンジニア志望だったのですが、研修を通して、”良いものを作るだけではなく、どうやったらユーザーに使ってもらえるか”ということに興味を持ち、デザイングループに配属希望を出したのが今のキャリアにつながっています。
もともとはSIerかWeb業界のどちらかに就職しようと考えていたのですが、SIerはトップダウン的なフローで仕事をすることが多いと聞いていました。一方Webの事業会社なら、アジャイル開発ができると思い、Web業界へ。その中でも前職に入社したのは、数多くのサービスを運営していたことが決め手でした。一つのサービスを運用していくよりも、多くのサービスに関わり様々なユーザーに触れることができるキャリアが自分に合っていると考えていました。
前職には2年半ほど勤めて、2019年にモンスターラボに転職。入社後はまず音楽業界向けのアプリ開発に企画段階から参画しました。その後はキャッシュレス決済のサービス運用、デパート向けのアプリのUIデザイン、保険業界のサービスのデザインなど、さまざまな業界のプロジェクトを数ヶ月~半年単位で担当し、現在に至ります。
幅広いスキルを身に付け、
ゼロからデザインできる人材になるため転職
- なぜ転職することを決めたのでしょうか?
前職では、既存サービスの改善やサイトリニューアル、キャンペーンページの制作など、沢山のサービスに携わらせて頂きました。ただ案件の性質上、要件が決まった段階からデザイナーが入ること多々がありました。そのため、恥ずかしながらユーザーにとって何が大切かを考えることが少なくなっていました。
このような姿勢で仕事をしている自分に危機感を感じ、段々と「要件や情報設計から一緒に考え、ユーザーのことを考え抜いてゼロから作るデザインをやりたい」という想いが強くなっていったんです。当時は将来的にフリーランスとして働きたい気持ちがあったので、色々なトーンのデザインを作った方がキャリアの方向性にも合うにのではないかと感じました。また将来のビジョンを考えたときに、もっと沢山の仕事をこなして経験を積まないとダメだ!という焦燥感もありました。もっと違う形でいろいろなサービスに関わって、自分一人でもプロジェクトをこなせるような力を身に付けたい。そう思って、転職を決めました。
- その中で、モンスターラボを選んだ理由はなんですか?
転職活動中は、”情報設計の工程から携われるなど自分のキャリアに合ったスキルを伸ばせるか”という観点でエージェントに求人の紹介をお願いしていました。そこで紹介していただいたデザインファームを中心に数社受けました。デザインファームを検討したのは、前職でお世話になった上司や先輩から「幅広いスキルを身に付けるなら、一度はデザインファームを経験したほうがいい」と薦めてもらったことも理由の一つです。
その中でモンスターラボを選んだのはUIデザインをガシガシ作り、沢山の経験を積むことができる環境であったことと、自社で開発機能を持っていた点が大きいです。事業会社にいた当時、エンジニアと一緒にデザインを作っていくことでよりスピード感のある開発ができると感じていたからです。
- 実際にモンスターラボに入社してみていかがでしたか?
前職と一番違ったのは、当然ながらプロジェクトごとに関わる人たちが毎回変わることですね。
いろいろなメンバーやクライアントと都度ゼロから仕事を進めるのは、とても刺激的です。もちろん、慣れたメンバーではないからこそコミュニケーションコストがかかってしまう部分もありますが、新鮮な気持ちでプロジェクトに入れることができるのは良さでもあり、自分にとっては楽しさと成長を感じられます。
デザイナーが企画段階から携わり、プロジェクトを進行
- いわゆる「事業会社」だった前職とモンスターラボは、ほかにどのような点が違うと感じましたか?
「強いデザイナー」が多いと感じました。まだまだデザイナーとして至らないことが多いので、こんなにハイレベルな組織に入って大丈夫だろうかと感じたほどです。クライアントがいるため、事業会社とは仕事のスピード感も違うなと思います。
入社して間もない頃は特にグラフィックに課題を感じていたので、スキルアップのために1日1つはグラフィックを作って、上司にフィードバックをもらっていました。
- 強いデザイナーとは、具体的にどんな人がいるのでしょうか?
みなさん、プロダクト全体を考えてデザインを作っている印象がありました。
また、クライアントに対しての提案の仕方や、要件定義、情報設計のスキルなど、事業会社の中だけではあまり出会うことがなかったスキルを持った方がたくさんいます。バックグラウンドも多種多様です。
- プロジェクトの進め方について、前職と違いを感じることはありますか?
デザイナーもエンジニアも、お互いの職種を尊重し合いながらプロジェクトを進めていると思います。社内受託のような印象はありません。
また、職種が違うとその領域に関しては無関心になりがちな印象がありましたが、ビジネスサイドのメンバーがデザインを気にかけてくれる点も新鮮でした。
デザインメンバーが気持ち良くプロジェクトを進められるのは、過去に社内でデザインの重要性を説明し、エンジニアをはじめとした他職種のメンバーの理解を得られていることが大きいと思います。案件によってはデザイナーが企画段階から携われるのも、そうした取り組みがあったからこそだと思います。最初からデザイナーも一緒にクライアントの要望を汲み取って動くのでプロダクトへの理解度が高まりますし、デザインの質も上がります。
あとは、会社として裁量を与えてくれる文化がありますね。もちろん自分で責任を持って取り組まないといけませんが、周りのメンバーがフォローしてくれるので、思い切って仕事に取り組めます。
裁量労働制で自由な働き方をしつつ、情報共有も欠かさない
- クライアントとプロジェクトを共同で進めていくというのは、苦労もあるのではないでしょうか?
モンスターラボは、クライアントと伴走することを目指している企業です。さらに、裁量労働制で働いている人が多いので働く時間の縛りは強くありませんし、自由度の高い働き方が実現できています。
時折クライアントの要望で夜にミーティングを行うような場面もありますが、とても働きやすいと感じています。社内のメンバー同士のやり取りを振り返ってみても、突然仕事が割り当てられて困った、ということはほとんど聞きません。
- メンバーは個別にチームを組んでプロジェクトを担当されるそうですが、メンバー同士で情報共有は行いますか?
そうですね、最近は特にそういう動きが顕著です。
今はメンバー同士で2週間に1回、30分程度時間を設けて、最近自分たちが携わった仕事の内容や学んでいることなどについて、情報共有をしています。
チームで一つのものを作り上げていくプロセスが何より楽しい
モンスターラボで働いていて、一番やりがいを感じるのはどんなシーンですか?
自分は何をしていても楽しいと感じるタイプなのですが、特にクライアントやメンバーと一緒に一つのプロダクトを作り上げていくプロセスにやりがいを感じます。クライアントとディズカッションを重ねてアプトプットが良くなるのが目に見えて実感できるのが楽しいです。
印象に残っているのは、入社して初めてクライアントに会いに行ったときのことです。相手の温度感や思いを直接汲み取った上で、実際に自分でゼロからプロダクトを形にしていく……この過程を経験する中で学んだことは多かったなと思います。