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Interview

どんどん会社が良くなっていく状態が
見えていることが
モチベーションのひとつ

Tomoyuki Uno

株式会社モンスターラボ

上級執行役員 / デリバリー統括責任者

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「自分でビジネスができる、ビジネスを作っていけるような仕事にシフトしていくべき」というベースの考え方があった

ー入社までのキャリアについて教えて下さい。

新卒から12年ほど、Windowsアプリケーションやウェブサービス、組み込みソフトウェア開発などを幅広く手掛けるシステムインテグレーション企業にいました。入社後4,5年はエンジニアをしていましたが、その後はプロジェクトリーダーやPM(プロジェクトマネージャー)として、プロジェクトマネジメントをしていました。

ー転職を考えたきっかけについて教えて下さい。

その会社は主に大手メーカーの一次請けという形での業務が多く、決まった企業と長く仕事をするタイプの組織だったので、クライアントの業績が悪くなれば、自社の業績も悪くなるような状況を何度か経験していました。大手のクライアントありきのようなビジネスモデルだと感じたとき、危機感が大きくなったんです。私は「自分でビジネスができる、ビジネスを作っていけるような仕事にシフトしていくべき」というのをベースの考え方において、他の会社も検討しはじめました。

でも当初はそんなに積極的には動いておらず、ビズリーチやWantedlyに登録していて、そこから話がきた形です。プロダクトを作る会社に行きたいと思っていましたが、自分がやりたいことが選べるかわからない、入って何をするかわからないという前提で入社するのは嫌だな、と思って大きな組織への応募は途中でやめたこともありました。

自分が課題に思っていた「日本でエンジニアを集められない」という課題へのアプローチ

多様なメンバーと、いかに効率よく、

楽しく開発できるか

ーでは、元々は事業会社に行きたいと思って転職活動をしていたんですね。結果としてモンスターラボに入った経緯はどんなものだったんでしょうか?


最初は、モンスターラボとNPOで共同プロジェクトを立ち上げる、その責任者ポジションと聞いたので話を聞きに行きました。

 

話を進めていたものの、やはりNPOとの共同プロジェクトということもあり、給与条件と合わず迷っていたところ、すでにお会いしていた鮄川(社長)から、「セカイラボ※を立ち上げるからそっちをやってみないか?」と言われたのがはじまりです。

 

ただ、新しいサービスとはいえ、オフショア開発という受託プロジェクトとなると前職とあまり変わらないという印象だったので、そこまで興味を持って話を聞かなかったんですが、セカイラボのリーダーを務める方やメンバーと話をすると、みんながこれから事業を作っていくという考え方で、自分の意識も変わっていきました。

 

確かに受託開発モデルではあるけれど、むしろ自分が課題に思っていた「日本でエンジニアを集められない」という課題へのアプローチだと思えました。

 

そこで何かしら僕がこれまで苦労してきたところが役に立ちそうだなという気持ちがありました。

ー「日本国内で必要なエンジニアを集められない」という課題というのはどうして感じられていたんですか?ご自身の苦労された部分や原体験のようなものがあればお聞きしたいです。


前職に勤めていた後半は、大規模案件のプロジェクトも手掛けていたんですが、例えば来月から80人規模のプロジェクトをスタートするぞ、となったときに、当時6,000〜7,000人程度の会社でも、社内で人が集まらないんです。

 

そこで外部の私個人のつながりのある開発パートナーさんなどに連絡しまくって、無理やりチームを組成して… でもそういうことが1回でなく何回も起きていて。

 

そんな中で、台湾と中国本土にあった支社のチームと密に連携するようになっていきました。そこでなら人を確保しやすかったんです。日本国内だけでは、社員を確保できない・パートナーに声をかけてもなかなか人がいない、というところで、”エンジニアが不足している” というところを、その当時リアルに体験し続けていたんですよね。人口が減少するし、この課題は多分この先もずっと加速するだろう、と思っていたときに、自分と同じように苦労しているプロジェクトマネジャーはきっと多いだろうと思いました。

 

中国本土や台湾のチームと最初に一緒に仕事をしはじめたときは成功ばかりではなかったけれど、後にうまくいった経験をしたときには、これが普通にできるようになれば、自分が感じてきた問題は解決できるのではないかと思ったんです。

ーなるほど、そういう点で鮄川さん(社長)と考えていることが一緒だったということですね


そうですね。

※セカイラボ
自社拠点のITリソースを活用し、ラボ型オフショア開発とローカライズ・ソリューションを提供。クライアントのニーズに合わせ最適な拠点の最適なチームメンバーを組成する、今のデジタルコンサルティング事業の前身となるサービスで、2014年にシンガポールを本社として立ち上げられた。

いかに想定通りの品質、またはそれ以上のアウトプットができるか、

ということにコミット

ー今モンスターラボではどんな仕事をしていますか?


メインは国内のデジタルコンサルティング事業の仕事で、デリバリー統括という形になるので、すべての案件のデリバリーのマネジメント、日本国内のリソースマネジメントなどを中心としつつ、組織統括・組織マネジメントをやっています。

 

残り50%は日本以外の拠点も含むグローバルでの仕事で、CIOやConsulting and Strategy Office、日本以外のアロケーションマネジメントなどをしています。

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ーデリバリー責任者、という部分では、CTOとの棲み分けはどうなっているのでしょうか?

テクニカル面でのケイパビリティの拡充をCTOの平田が担当しています。いわゆる、環境の整えや、その上での問題解決を担っているというイメージ。一方自分が担っている開発を主としたデリバリー統括というのは、どちらかというとプロジェクトマネジメントに近いです。クオリティ、コスト、デリバリー、スコープ全体をコントロールするというところです。

事業会社でやりたかったような「プロダクトをゼロから開発していく」

「主体的にプロダクト開発に関わっていく」ということができる会社だと思えた

ー先程のお話で、セカイラボがあった頃、宇野さん以外にもそこに魅力を感じて入ってきている方がたくさんいらっしゃると思うのですが、現在のデジタルコンサルティング事業においても、共通の思いが実現できる環境・場であると思いますか?

日本発の企業でグローバルに展開しており、かつ、海外の拠点と実質的・実践的に連携があって、グローバルであるということを生かせているというところは変わっていないと思います。

ー海外拠点の知見を取り入れられる、といった利点もありそうですが、そういう情報などにアクセスできたり、知れる機会のようなものはあるんでしょうか?仕組みとしてあったりしますか?

あります。ただ、自分で取りに行かないと取れないような情報もまだありますので、ちょうど今システムを導入し、より情報にアクセスしやすい仕組みを構築中です。

 

また、グループ全体でSlackを使っていますし、よく世界中の社員に対して「こういうこと知らないか?案件として経験ないか?」などという問いかけがあり、積極的にコミュニケーションされていたり、全体でアンケートを取って新たな取り組みに向けて国や所属関係なくチームが作られていたりするのを見るので、情報取得のハードルは高くないと思いますね。

ー入社前に思い描いたことは入社後、実現できていますか?


はい。事業をつくる経験をすることは難しいと感じていたところはありましたが、デザインチームがあることによる意味は想像以上に大きかったです。デザインチームがあることで、我々からの主体的な提案でプロダクトがつくれるというところは想像していなかった部分だったんです。こうやって新しいプロダクトをつくっていく流れというか、自分が事業会社でしかできないのではないかと思っていた「プロダクトをゼロから開発していく」「主体的にプロダクト開発に関わっていく」という機会が多い会社だと思えました。


ー主体的ではない状態というのは、どういう開発になるんですか?


やるべきことが決まりきっているところからのスタートという状態ですかね。決まっていないものがあった時に仕事を進められず、クライアントに「どうしますか?」と要件確定を促すような案件の関わり方って、かつて自分が危機感を感じたところにも通じる部分なんですよね。そもそもそういったビジネスをつくり出すこと、検討できるような体制や機能がクライアントにあるかどうかに依存してしまう

 

例えば、自社にデザイン機能がない場合「デザインが決まったものをください」とクライアントに要求することになりますが、当社のように自社にデザイン機能があれば、企画から一緒にできるんですよね。企画を検討するフェーズで、デザインの必要性が発生してくるので、デザイン機能があるから企画から入れますよ、という訴求の仕方ができるのです。

プロダクトを通してクライアントはそもそも何をしたいのか?というところに寄り添えるような状態になっている

ーなるほど。一般的に、開発は開発会社、デザインはデザイン会社って分かれていたところを、モンスターラボは両方の機能があるのが強みだということですね。一方で、今はコンサルティングファームが開発も担えたり、ミックスされている会社が増えていると思います。そういう動きがIT業界のトレンドになってきている中で、それでも、モンスターラボだからできているなと思うことはありますか?

海外のチームの知見や経験を取り入れられるというところは、他社と比べても圧倒的に有利な点だと思います。確かにデザイン×エンジニアリングという会社が増えてきているのは事実そうだなと思うのですが、増えてきているが依然足りていない、という気がしています。あとは、モンスターラボはUIやUXなどの知見や経験に基づいた企画力が高いというのは実感としてあります。


 

ー 一方で、UXリサーチができる会社というのも増えていて、かつメーカー等の企業にもそういった機能が部署として作られている潮流もありますよね。むしろビジネスとしてどのくらいグロースできるのか、マネタイズをどうするか、といった部分を提案できる会社がむしろ少ないと聞いたりもするのですが、そういった部分はどうなのでしょうか?

今ビジネスデザインチームが、クライアントの課題を解決するためにどうしていくかという点を、クライアントと伴走してモデル設計をした事例もあります。そういったところから、プロダクト自体のUXのことだけじゃなくて、プロダクトを通してクライアントはそもそも何をしたいのか?というところに寄り添えるような状態になっているというところは強みとして言えるかもしれません。まだ今の時点ではごく一部の案件ですが、依頼として発注いただく以外でも、最近はアライアンスや提携・協業も増えてきており、プロダクト自体を目的とするのではなく、一緒に組んでビジネスとして伸ばしていこう、という取り組みが増えています。


 

ーそうなっていくと、事業会社に入りたいという人の思いとしてあるような、「自社として持っているプロダクトに愛着を持って、グロースさせていきたい」というようなことが、モンスターラボでも経験できる可能性もあるということでしょうか?

そうですね。これも全てではないですが、プロダクトをリリースしてからが本番、という話は全てのクライアントに対してしていますし、クライアントとモンスターラボでメンテナンスチームを持っていると、メンテナンスは引き継ぐ形になります。ですが、プロダクトをどんどん改善していく、改良していくという点は、引き続き私たちにご依頼いただいているので、そういうような関わり方はできると思います。

どんどん会社が良くなっていく状態が見えているというのはひとつのモチベーションになっている

ー2015年に入社されてから6年経過してますが、振り返っていかがですか?

まだまだやりたいことが完了していない、というか、やりたいことがまだまだあるなと思っています。どんどん会社が良くなっていく状態が見えているのも一つモチベーションになっているかなと思います。組織・体制が何もないところで、本当に「人」だけでやっていたところが、かなり組織立って動くようになっている印象があります。お互い助け合えるような状態だったり、KPIモニタリングなども含めて、よくここまでできるようになってきたなと。当時から比べるとですけれど。​​

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ーちなみに苦労したことはありますか?


苦労したことは死ぬほどありますね(笑) 入社した初年度が、子ども3人目が生まれた0歳の年だったんです。その年にとてつもなく忙しかったのが、家族に申し訳なかったというのはすごいありますね。週1回か2回は帰ってなかったですし。

ーそういえば、宇野さんはお家が静岡なんですよね。静岡と東京の通勤は大変だったと思いますが、コロナでリモートワーク中心になってからはどうですか?

そうなんです。(静岡に帰るとなると)終電も早いし。会社にいると周りのメンバーとすぐに話せるので、(リモートワーク中心になってから)そのメリットがなくなっているのはちょっとつらいと思いますが、住む場所として静岡は最高なので、そこをベースに働けているのはいいところだなと思います。


ーおっしゃるようなオフラインじゃなくなったことによるコミュニケーション不足のようなデメリットを、会社としてどう工夫しているか、していくのか、というのはありますか?


社員みんながそこに課題感を持って、自主的にいろいろトライしてくれているのはこの会社の良さかなと思っています。例えば事業部会をやった後にオンラインで集まってカジュアルに話そうとか、特に会社に新しく入ってきたばかりの人たちに声をかけて、一緒に話をしようというような声がけをしていたり、社員主導で施策が上がってくるのは良いところですよね。オンボーディングのドキュメントをそろえていこうであるとか、拡充していこうみたいな動きもその一つと言えると思います。

―今のモンスターラボにおける、特にプロジェクトマネジャー(PM)、開発ディレクターのグループの組織課題はどういったところにあると思われますか?


特にプロジェクトマネジメントの方法論の点で、一般論はみんな知っているという前提でそれを活用してもらっていますが、モンスターラボWayといいますか、モンスターラボの共通プロセス、同じようなやり方ができるというところの体系化ができていない。体系化することに対して内部でも賛否両論はあるのですが、安定品質を保つためには必要なんじゃないかなと思っていて。この体系化の課題は、PM・開発ディレクターだけじゃなく、全体でやりたいと思っています。反対意見としてはルールとしてがっつり決めてしまいすぎることによる弊害があるのでは、という意見は出ています。ベストプラクティスが日進月歩で変わっていく業界なので、決めてしまったとき、そこのやり方がすでに古くなっているということを何回も目にしています。参考にできるスタンダードとして、スクラムのメソドロジーやPMBOKナレッジは調べれば出てくるし、それらをベースにマネジメントできているため、それでいいじゃないか、という意見もあります。

ー組織課題の原因はどのあたりにあると考えてらっしゃいますか?人材育成など含めて、体系化の整えやルール作りといったような。


そういった仕組みやベストプラクティス、スタンダードをつくっていくような人ほど、案件にフルコミットしていて、内部貢献活動に時間を使えていないというところは問題だと思っています。打開するために、”内部での人材育成や体系化といった仕組みづくりこそ、100%クライアントワークに稼働させることよりも、むしろやるべきことである”というミッション化も必要ですし、インターナルミッションに移行できるだけの人員増が必要という、両面で動いています。採用もその一環で、人を増やせれば増やせるほど、もちろん全体の売上貢献にもつながりますし、そのうちの数パーセントをインターナルのアクションにつなげていきたいなと思っています。

ー1年に100人採用!という精力的な採用を行っているのはなぜですか?


今、うれしいことにクライアントからのお問い合わせをたくさんいただいていて、かつこのお問い合わせの量を増やそうと思えば自在に増やせるという方法が確立されている状態(広告費等も含めて、マーケティング施策が細かく分析できるようになってきていて、どこが課題でどこにテコ入れすればよいかの定量化・指標化のもとに出来ている)です。つまりマーケティングとセールスのモデルがうまく回っている状況といえます。人数さえ増やせば全体の売上があがるという方程式ができている。だから、そこにドライブをかけていきたい、純増させたいということですね。

成長に貪欲な人。与えられている裁量を生かして、自分で判断して行動したいというタイプの人や、先入観なく人に対してリスペクトできる人

ーPM・開発ディレクターに備えていてほしい要件、人材イメージはありますか?


まず基本は知っていてほしいですね。PMBOKでいうとわかりやすい(PMBOKでなくてもいいのであまり限定したくない)のですが、PMBOKベースでの基本は持っていてほしいというところと、トレンドをキャッチアップするような気概やモチベーションがあるというようなところになってくると思います。

ー逆に、こういう人は向かないかも、というものはありますか?


そうですね… リスクを背負いたくないとか、チャレンジしたくないような方は無理しないほうが良いかもしれないですね。リスクというと語弊があるかもしれませんが、失敗をしたら悪い評価をされてしまうのではないか、勝手にやってはいけないのではないか、といったことを考えすぎずに行動に移せるかどうか。気づけたら率先して動いていって、結果で後からついてくるという考え方をお持ちの方のほうが活躍しやすいのではないかと思います。

ー宇野さんが入社された当時は、会社自体が今よりもっとチャレンジングな環境だったと思いますが、今もまだチャレンジできるような環境でしょうか?ある意味整ってきている部分もかなりあると感じます。


制度や体系化が整っている企業から来ている方はわかりやすいと思うのですが、入社したら、本来あってほしい機能がまだこの会社にないとか、成長するうえで今後必要になるのでは、というものがきっとまだまだ見える段階だと思います。見えた部分を指摘するだけでなく、見えたものをいかに改善できるか、周りを動かしていくことができる人にぜひチャレンジしてほしいです。実際に社内にはクライアントワークだけでなく、インターナルでそういう活躍をしている人もいます。

ーモンスターラボにはどんなタイプの人が多いと思いますか?


成長に貪欲な人が多いですね。与えられている裁量を生かして、自分で判断して行動したいというタイプの人や、先入観なく人に対してリスペクトできる人。マネージャー層や役員陣も、一緒に会社の課題を捉えてくれて、こうしませんかとバンバン言ってくれる人に対してとてもうれしく思う人たちなので、同じ目線でやってほしいし、実際に分け隔てなくできているつもりではいます。
あと、辞めた後も古巣として気にしてくれている人も多いイメージがあります。辞めてから数年経っても連絡を取る元社員たちも結構います。自由で裁量が大きかった、楽しかったと言ってくれます。今でもパートナーとして関わってくれていたり、別の形でつながっていたり、今でこそアルムナイという言葉もよく聞くようになりましたが、貴重な仲間だと思っています。