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Interview

「わからない」「できない」ではなく
理解できる範囲を広げながらとにかく進む

Tatsuya Kayama

株式会社モンスターラボ

デジタルコンサルタント

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"実際使われるもの"を提案する

ー現在担当している業務について教えてください。

私はビジネスデザイングループに所属しており、クライアントのDX推進のための企画設計・戦略策定をはじめとした事業支援を行っています。なかでも新規事業の立ち上げ支援に携わることが多く、変革テーマ選定に向けた各種調査、アイディエーションなどの上流工程を担当しています。

ークライアントのビジネス創出を支援しているんですね。具体的にはどのように進めるんですか。

まずはクライアントのプロジェクトオーナー・プロジェクトリーダーへのヒアリングから始まります。どのような課題を抱えているか、デジタル周辺を含めた経営戦略・事業戦略をどのように考えているか、変革をもたらしたい領域はどのような状況か。また、プロジェクトの推進力として、DX推進に向けたモチベーションなどもヒアリングします。

その後は社内外調査へ。社内調査としては、新規事業に関わる現場の観察・ヒアリング、デジタル技術の調査など。社外調査は各種フレームワークを活用し、事業機会や顧客ニーズ、クライアント独自の事業優位性を洗い出します。
 

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ー現場のフィールドワーク、デジタル技術など多様な調査を行いますよね。どのようなチーム体制で進めていますか?


私のようなビジネスデザイナーに加え、UI/UXデザイナー、テクニカルリードも参加します。このように上流工程からビジネス・デザイン・テクノロジーの3領域からスペシャリストが参加するのは、モンスターラボの特色であり強みだと感じています。

ーちなみに最近ではどのような内容が多いのでしょうか。

 

業界・提案内容ともにさまざまですが、今はデータの利活用にまつわるものが多いですね。

ー強みというのは?


ビジネスの成功確度を上げるには、上流工程において「実際に使われるもの」「実際に動くもの」をしっかり見据えて計画を立てることが重要です。資料上では論理的で素晴らしいものでも、現場のユーザーが使いにくいと感じるもの、テクノロジーフィットしていないものだと残念な結果を招いてしまうので。

ーいわゆる「絵に描いた餅」というか。

実際にそれに近いことがあったんですよ。モンスターラボにお問合せいただく前、あるコンサルティング会社に依頼していたそうなのですが、実際に挙がってきた変革テーマにどれも具体性がなく、立ち往生してしまったと。

ーデータの利活用は現在、あらゆる企業にとって大きな課題となっていますよね。

 

総務省の調査によると、アメリカやドイツなどでは7割前後の企業がデータを「積極的に活用している」「ある程度活用している」と回答していますが、日本企業は5割弱に止まっています。しかし、今は企業が新たな付加価値を創出・獲得するにあたってデータが欠かせない時代。データ基盤の構築についても、上流工程でクライアントとコミュニケーションをとりながら、テクニカルリードが調査・精査したうえで提案していますね。

ーそれでご相談いただいたんですね。

DX推進自体は目的ではなく、お客様が"ありたい姿"というゴールに近づくための手段です。それを意識したうえで、お客様にとって譲れないポイントを押さえつつ、必要なことをしっかりとやっていく。それがビジネスデザイナーとして大事なことだと感じています。

大学サッカーの原体験と就活

ーモンスターラボに入社するまでのことをお尋ねしたいのですが、加山さんは新卒入社ですよね

はい。2021年4月に新卒入社しました。

学生時代は、京都大学工学部工学研究科からそのまま大学院に進み、金属にまつわる研究をしていました。研究内容はITとあまり関係がないのですが、IT=成長市場という点で関心があったのと、働き方として裁量が大きい仕事に取り組んでみたいという思いがありました。
 

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ーそれは大学時代の経験から?

そうですね。サッカー部に所属しており、主務を任せてもらったんです。試合を組むなどのスケジュール管理をしたり、練習時間を決めたり。最終学年時には学外主務という、ピッチ外のことをほとんど管理する立場を担っていました。

部活動そのものが学生主体でしたし、そのなかで主務として主体的に物事を進めていく経験をしたことで、ある程度裁量のある仕事をしてみたいと思うようになりました。それが自分が思い描く働き方、キャリアの積み重ね方としても近いと感じたんです。

 

そのため、IT企業のなかでもスタートアップ企業に関心をもつようになりました。

ーなるほど。そこからモンスターラボとの出会いは?

IT系のインターンを探していたときに知り、応募したのが始まりです。無事採用され、グループワークのようなかたちの短期インターンに参加しました。

 

IT企業なので開発系のエンジニアがいることは予想していたのですが、コンサルタントやデザイナーなど多業種の方がいることに驚きましたね。他社ではなかなか見ない風景だったので、素直に「おもしろいな」と感じました。また、クライアントワークならではといえますが、限定された業界ではなく、様々な業種の方と関わるチャンスがあることも魅力だと感じ、入社を決めました。

ー当初の「裁量をもって仕事をしたい」というところも叶えられそうだと。

そうですね。自分でとってきた案件は自分がリーダーとして進めるのですが、受注にいたるまでの提案内容、受注後のプロジェクトの成功などに対しても責任を負うことになります。そのぶん裁量が大きく、自分で考えながら成長できる環境だなと感じています。

ー入社後の流れはどのような感じでしたか?

就業規則・人事制度を含むガイダンスのあと、1週間ほどかけてコンサルティング、プロジェクトマネジメント、UI/UX、DevOps、スクラムなどの社内研修を受けました。クライアントワークで日々実践している先輩社員が解説するので、基礎知識を身につけるだけでなく自社の商材理解にも繋がりましたね。

 

その後、新人向けのIT研修を受講し、計3ヵ月ほどの新人研修を終えてから実務にとりかかりました。

ー入社後、ビジネス・デザイン・テクノロジーの基礎知識を一通り学んだんですね。大学時代はITについて専門的な勉強はされていなかったと思いますが、戸惑うことは?

もちろん最初はわからないことだらけ。今でもデザイン、エンジニアリングの専門的な部分については勉強中です。ただ、プロジェクトの上流工程を牽引する立場としては、自分がどこまで担当し、どこから誰に任せるのかという切り分けの姿勢も重要だと感じています。

 

そのなかで「この知識を身につけたい」という熱意が湧いてきたり、プロジェクトメンバーに教えてもらいながら習得したりすることも多々あります。研修での学びを基礎として、案件のなかで成長している実感がありますね。

ーちなみに、入社時はすでにコロナ禍でしたが、コミュニケーションに関してフラストレーションはありましたか。

モンスターラボにはメンター制度があり、1人1人にサポート役の先輩社員がついているのですが、入社直後は特に助けていただき、特に問題はありませんでした。わからないことはまず尋ねて、アドバイスをいただく。壁打ち相手にもなってくれるので、メンターとのコミュニケーションのなかで気づくこと、身に付くことが今でもたくさんありますね。

 

業務に関してもSlackでスムーズかつスピーディにやりとりできるので不満はありません。コロナ前からリモートワークの文化が浸透していたそうなので、モンスターラボならではの働き方といえるのではないでしょうか。

 

プロジェクトの共有会も頻繁に開催されており、オンラインが中心でありながら横の繋がりもあります。同じグループの社員でも、プロジェクトが違えばソリューションも当然異なるので、いい刺激や学びになっておもしろいんですよ。

"協業"が生み出すバリュー

ー担当している案件にはどのようなものがありますか?

これまでで印象深かったものとしては、アプリの外販化検討を行った案件です。モンスターラボがかつて開発したクライアントの社内アプリなのですが、クライアントとチームを組み、他社にも展開・販売することになったんです。

 

市場リサーチや企業へのヒアリング、実際に使っていただいての効果検証なども行いましたし、事業計画は私がメインで作成しました。その計画をもとに事業化が前向きに進んでいるので、少し自信に繋がったかなと。

ー少しずつ成長を実感しているところなんですね。

とはいえ、大規模なコンサルティング案件をリードするには、まだ知識・経験ともに不足しているところがあります。今は、例えばUXデザインが主軸の案件にビジネスデザインの観点で参加するなどして、徐々に独り立ちしている状態です。

 

今後はまずは責任を持ってプロジェクトを推進できるようになり、その次に事業支援をできるようになるのが目標です。同時に、自分自身の成長だけでなくチーム・組織の利益向上などもしっかりと意識し、新たなチャレンジを続けていきたいと思っています。

 

ゆくゆくは事業責任者など、大きな責務を伴うような役職も目指したいですね。

ー就職活動中の方もこのインタビューをご覧になっていると思いますが、どのような人がモンスターラボに合うと思いますか。

 

モンスターラボのバリューのひとつに「Be borderless」があります。ここでは、異なる価値観を受け入れて多様性を尊重するとともに、その多様性を活かした新しい協業を生み出し、決して満足せずチャレンジし続けることが掲げられています。

 

この協業は、社内の異なる職種のメンバー同士のことでもあり、クライアントとモンスターラボのことでもあります。クライアントごとに状況も優位性も異なり、デジタル変革そのものが未知の要素を含んでいるなかで、私たちはお客様のパートナーとして手探りでも進み続けなければいけません。

 

「わからない」「できない」ではなく、わかる部分から手繰り寄せ、理解できる範囲を広げながらとにかく進む。したがって、未知のことでも臆せず挑戦できる方、好奇心が旺盛な方にとってはとてもやりがいのある環境なのではと思います。

 

もちろん苦労する場面もたくさんあります。しかし、PoCの成果が仮説と合致するものであったり、お客様の譲れないポイントをしっかり反映できて、期待に応えられたときは本当にやりがいがありますね。私自身もそういった達成感を積み重ねながら、引き続き成長できればと思っています。

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